2014夏至Ⅰ 北斗星の旅 EX#1 北斗星と駆けた夏

まさか寝台、ましてや個室Bソロのきっぷがとれるとは思わなかった。
18きっぷ専門の僕にはあまり関係ない列車だと思ってたし。
それでも、この先どうなるか?
北海道新幹線が開業するとなると長くないよな~って思って、ラストチャンスに賭けてみた。
「お金持ちしか料理をしない」
少し前に聞いた話し。
矛盾を感じる言葉。
貧しい人ほど自炊をして食費を安く上げ、お金持ちほど外食をするという理屈じゃないのかな?と思ってた。
分かりやすくいうと、お金持ちほど、料理をする時間がある。
貧しい人ほど、料理をする時間がなく、コンビニ弁当や牛丼店などで食事を簡単に済ませる。
なるほど…そういうことかって…。
なんとなく、これって鉄道にも当てはまるよなって。
特に寝台列車はそんな時代になってきた。

お金持ちほど寝台列車に乗って、貧しい人ほど新幹線を使う。
寝台列車は庶民の乗り物ではなくなってしまった。
一度だけ、北斗星と駆けた夏。

いま見直すと、酷い写真ばかりだなって思う。
あのとき、F値なんて言葉も知らなかったし、タイムマシンがあったらあの時の僕に教えてあげたい。

高いと思ったグランシャリオの朝食も列車内で調理されたんだって思うと格別の味だった。

いつか、いつの日か、
「北斗星に乗車したんだ」って自慢話になる日が来るのかなって…。
嫌だね、自慢なんてしたくないし、自分だけの思い出でありたかったし、走り続けて欲しかった…。
さようなら北斗星。

帰り道、札幌駅で出会った北斗星。最後まで無事故で頑張れよと約束した。
北斗星は約束を守ってくれた、あいつはすごいヤツだ。
あのとき写真を撮っていたのは僕ともう一人のおじさんだけだった。
一度だけの夏だったけど、一生の思い出になった。
おつかれさま北斗星。
ありがとう北斗星。

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| 夏至Ⅰ 北斗星の旅 | 15:04 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑